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8月19、20日に行われたロメオ・ブラガート・ワイン・アウォード（ROMEO BRAGATO WINE AWARDS）2012の結果が発表されました。

ロメオ･ブラガードは、イタリアで取得したワイン醸造学の知識をもとに、1895年から1900年代初頭にかけて、ニュージーランドに高度なぶどう栽培技術を伝えた人物です。彼はそれぞれの土地に適したぶどうを見極めて栽培することを示唆したり、フィロセキア菌対策のための接木の技術、ぶどう畑のレイアウトや、剪定技術等を指示書にまとめたりしました。残念ながらこの技術は60年近く活用されませんでしたが、1970年代初頭から1980年代にかけて、ニュージーランドの近代におけるぶどう栽培の基礎造りに役立ちました。

そのロメオ･ブラガードの功績をたたえ、年に1回、ニュージーランド全国からぶどう栽培者、醸造家等が集まるロメオ･ブラガード会議が開かれます。その会議の一環でワインアウォードが選ばれます。

本品評会はワインの醸造だけではなく、ぶどう栽培にも重点をおいた審査が行われ、ぶどうの品種とヴィンテージ毎に賞が選ばれます。賞の発表時は、ワインだけではなくぶどう栽培者の名前も発表されます。

第18回となる本品評会には、534の出展があり、49の金メダル、109の銀メダル、226の銅メダルが選ばれました。

今年は、シャルドネの受賞が目立ったことと、希少品種のワイン（アルバリーニョ、グリューナー・ヴェルトリーナー、ヴィオニエ）が金メダルを獲得したことが特徴となっています。

セントラルオタゴは９つの金、ノースオタゴは３つの金メダルを獲得しており、そのうち１つはトロフィーを獲得しています。。

セントラルオタゴでメダルを獲得した主なワイナリーとワインは以下の通りです。

ロメオ・ブラガード会議とワイン・アウォードについては
https://www.bragato.org.nz/

2012年9月2日

セントラルオタゴのピノ･ノワールが1万ニュージーランドドル（約70万円）の高値をつけました。これは、世界で最も高価なニュージーランドワインの一つとなる記録です。

そのワインは、セントラルオタゴの中でもギブストンバレーに位置するマウント･ローザ･ワインズのピノ･ノワール2008年ダブルマグナムサイズ（ジェロボアム）です。そして、有名なプロゴルファーのタイガー･ウッズのサインが書かれていました。

中国で行われたクライストチャーチ地震復興へのチャリティーオークションにて5000人民元（約10,000ニュージーランドドル）で落札されたものです。

タイガー･ウッズとマウント･ローザ　ピノ･ノワールボトル　(c)Mt Rosa Wines

マウント･ローザ･ワインズの貿易交渉代理人であり、また、ニュージーランドー中国間の貿易会社でもあるJD Brothersが、2011年の中国ゴルフオープンにて、タイガー･ウッズに地震復興支援のためにと依頼してサインを得たものです。

広州で行われた当チャリティーでは397,398ニュージーランドドルが集まったようです。

マウント･ローザ･ワインズの持ち主であるジェレミー･レイルトン（Jeremy Raylton)はこのニュースにとても感激した模様です。そのウェブサイトによると、「Amazing what someones scribble does on a product, a bloke named Tiger slapped his John Handcock on it.（だれかの落書きが品物に与える影響はすごい。タイガーっていう奴が無造作に署名をしたんだけどね。）」とのことです。

マウント･ローザのピノ･ノワール2008年は、フレンチオークにて11カ月の熟成を経たのち瓶詰めされています。ダブルマグナムサイズは25本のみ造られました。普通サイズの方は現在も販売されています。
マウント･ローザ･ワインズには、スタンダードツアーで訪れることができます。このうわさのワイン試飲してみませんか？ジェレミー自身が応対してくれることが多いので、この話しで盛り上がることでしょう。

2012年7月21日

サンフランシスコ・インターナショナル・ワイン・コンペティション（San Francisco International Wine Competition：以下SFIWC）2012の結果が発表されました。

SFIWCは1981年に設立されて以来、年々規模が大きくなり今ではアメリカで最も重要な国際ワインイベントの一つとなっています。毎年4000を超えるワインの出展があり、32回目となる今年は、26州と29カ国の1300を超えるワイナリーより4556のワインの出展がありました。審査は、6月15，16，17日の3日間にわたって、サンフランシスコのホテルニッコーにて、49人の審査員により行われました。

その結果202のダブルゴールド（そのカテゴリーにおける審査員全員が金と評価したワイン）、363の金、1358の銀、1613の銅メダルが判定されました。

今年は、カベルネ･ソーヴィニヨン、ヴィオニエ、ロゼ、サンジョヴェーゼ部門の受賞数が増えたのが特徴となっています。

ニュージーランドワインとしては、40以上のワイナリーが受賞し、特にソーヴィニヨン･ブラン部門におけるダブルゴールド13個の内、8つのワインがニュージーランド、マールボロー産であったことが特徴となっています。

セントラルオタゴのワイナリーで受賞したワインは以下の通り。

SFIWCの詳細、その他の結果については
www.sfwinecomp.com

2012年7月12日

コロネットピークスキー場からワカティプ湖を見下ろす眺め　6月16日撮影

クイーンズタウンにスキーシーズンが到来しました。6月9日にはコロネットピーク（CoronetPeak)スキー場、16日にはリマ―カブル（Remarkable)スキー場がオープンしました。
さらに、22日にはカドローナ（Cardrona)スキー場、28日にはトレブルコーン（Treblecone)スキー場がオープン予定で、本格的なスキーシーズンに突入します。これからクイーンズタウンは世界各地からのスキーヤー、スノーボーダーたちでにぎわいます。

また、6月22日から、第38回クイーンズタウン･ウィンターフェスティバルが開催されます。これは冬のフェスティバルとしてはニュージーランド最大（もしかすると南半球最大）で、10日間かけて60以上のイベントが催されます。
期間中は、クイーンズタウン街中やその周辺、あるいはスキー場で様々なイベントが催されます。その内容は、ストリートパレード、音楽、アート、コメディ、グルメ、ファッション、スポーツ、競技と多岐にわたります。
特に23日のオープニングパーティの盛大な花火は必見となっています。また、女装して走るドラッグレースや、様々な仮装をして冷たいワカティプ湖に飛び込み、その距離を競うバードマン（鳥人間）コンテストなど、見ていて楽しいものもたくさんあります。

暑い日本を抜け出して、冬のクイーンズタウンにスキーやスノーボードを楽しみに来ませんか。冬とはいっても、街中など標高の低い所には積雪がありませんので、ウィンタースポーツ以外のアクティビティも楽しめますよ。もちろん、ワイナリー訪問ツアーも催行しています。スキーやスノーボードで疲れた翌日にのんびりワイナリー訪問いかがでしょうか。

ウィンターフェスティバルの詳細は
www.winterfestival.co.nz

2012年6月19日

5月22日、インターナショナル・ワイン・チャレンジ2012（International　Wine Challenge:以下IWC）の結果が発表されました。

IWCは、1984年に設立された後、毎年4月にイギリス・ロンドンで開催されるワインコンペティションです。今では世界で最も影響力のあるコンペティションとなっており、今年で29回目となります。2007年からは日本酒部門も設けられています。

世界最大規模のブラインドテイスティング（品種、地域、ヴィンテージを隠しての試飲）による審査となっており、「マスター・オブ・ワイン」の称号を持つ数十名を含む400人を超える審査員により2週間かけて審査が行われます。審査は3段階になっており、1つのワインは少なくとも3回、場合によっては6回審査されます。

今年は史上最多となる50カ国から376品種のワインの出展があり、金メダルの数も史上最多の425個を記録しました。その内26個がニュージーランドワインに与えられています。これは昨年より約25％増加し、金メダル獲得数世界6位（昨年8位）となります。その他銀メダル100個（全1637個中）、銅メダル166個（全2715個中）、推奨168個（全3488個中）を獲得しています。

さらに、金メダル獲得ワインからトロフィーワインが選ばれますが、その結果は9月11日の表彰会ディナーで発表される予定です。

セントラルオタゴからは、金、銀、銅、推奨合わせて45のワインが受賞しています。メダルを獲得した主なワイナリー、ワインは次の通りです。

IWCの詳細、その他の結果については
www.internationalwinechallenge.com

2012年6月5日

5月22日、ロンドンで開催されているロンドン･インターナショナル･ワインフェア（London International Wine Fair）にて、デカンタ･ワールド･ワイン･アウォード（Decanter World Wine Awards：以下DWWA）2012の結果が発表されました。

DWWAは、世界90カ国以上で読まれているワイン専門月刊誌「デカンタ（DECANTER)」が行うワインコンペティションで、2004年に始まり今年で9回目となります。まだ歴史は浅いですが、今では、インターナショナル･ワイン＆スピリット･コンペティション（IWSC)、インターナショナル･ワイン･チャレンジ（IWC)と並んで影響力のあるコンペティションの一つと考えられています。

今年は47カ国から14,119のワインが出展され、54人の「マスター･オブ･ワイン」を含む200人以上の審査員によって審査が行われました。審査は地域ごとに、8つの価格帯に分けられて上で、ワイン一つ一つ個々に評価が下されます。その評価は、金メダル、銀メダル、銅メダル、推奨、表彰対象外の何れかとなります。さらに、金メダルワインの中から地域ごとにトロフィー、そしてインターナショナル･トロフィーが選ばれます。

ニュージーランドワインは、出展ワインの92％が表彰されました。これは今大会中、最高の表彰率となっています。2位の表彰率を獲得したのは、イギリスの89％です。

また、今回は、ギリシャ（表彰率72％）、トルコ（同83％）、スロヴェニア（同77％）、クロアチア（同63％）から出展されたワインが高い表彰率を示したように、あまり知られていない国から出展されたワインの質も高かったのが特徴となっています。

セントラルオタゴからは、金、銀、銅、推奨合わせて48のワインが受賞しています。その内、メダルを獲得した主なワイナリー、ワインは次の通りです。

DWWC2012の詳細、その他の結果については、
https://www.decanter.com/dwwa/2012/

2012年5月27日

先日4月24日、ギブストンバレー・ワインズは、商業用ぶどう収穫25周年を迎えました。ギブストンバレー・ワインズが所有する8つのヴィンヤード中、最古である「ホームブロック（Home Block)」ヴィンヤードにて記念すべき収穫が行われました。

25年前の1987年に収穫されたぶどうは、翌年1988年にセントラルオタゴ初のワインとして出荷されました。ピノ・ノワール、ピノ・グリ、そしてミューラー・トゥルガウとゲヴェルツトラミナーのブレンド、合計900本でした。その後ギブストン・バレーのピノ・ノワールは、海外でも評価され、現在のセントラルオタゴのピノ・ノワール知名度向上に多いに貢献しました。

ギブストンバレー・ワインズの創始者　アラン・ブレイディ(c)Mountain Scene

ギブストンバレー・ワインズの創始者アラン・ブレイディ（Alan Brady)が、セントラルオタゴ特有の気候や環境に潜在的な可能性を見出して、4ヘクタールの土地に初めてピノ・ノワールのぶどうを植えたのは1983年のことです。当時人々は雪を頂く山々に囲まれたところにぶどうを植えるアランは気が狂っていると噂したものですが、現在ではセントラルオタゴワイン産業における偉大な先駆者の一人として考えられています。

そして、「ホームブロック」のぶどうからは、その樹齢や根の深さ、ぶどうの複雑味が影響して、非常に限られたワインが現在でも造られています。「ホームブロック」のピノ・ノワールから造られるシングルヴィンヤードワイン、「Le Maitre（ル・メートル）」ピノ・ノワールのラベルには、アラン・ブレイディが描かれています。アラン・ブレイディはセントラルオタゴにおけるワイン造りの「ル・メートル：名匠」といったところでしょうか。「Le Maitre　2009」近日中に発売予定です。

セントラルオタゴは、現在100以上の生産者により2000ヘクタール以上のビンヤードから、年間約7000トンのぶどうが収穫されています。

2012年4月29日

ギブストンバレー・ワインズの詳細は
ワイナリー紹介ページへ。

関連するスタッフブログの記事
https://otagowinerytour.blog.fc2.com/blog-entry-168.html

ここ数日、セントラルオタゴでは、秋晴れが続いています。3月中は例年より雨が多く若干気温が低かったのですが、4月に入ってからは気温もあがりぶどうが一気に熟して参りました。それを受けてバノックバーン地区やクロムウェルベイスン地区ではぶどうの収穫が本格的に行われています。そして、ギブストンバレー地区でも1週間先ぐらいから本格的に収穫が行われそうです。

この時期、ワイナリー訪問ツアーに参加されるとぶどうの収穫風景を間近にみることができます。ワイナリーによっては収穫されたばかりのぶどうを試食するなんてこともできますよ！ワイン造りのためのぶどうは甘くて食べてもとてもおいしいのです。

合わせて柳やポプラなどの黄葉もだんだんと美しくなってきました。半日のスタンダードツアーでは、黄葉の美しいヘイズ湖を鑑賞できます。一日のプレミアムツアーでは、黄葉したポプラ並木が美しいクロムウェル地区を訪れます。観光を兼ねたデラックスツアーでは、クロムウェル地区だけではなく黄葉で有名なワナカも訪れます。
　　　

黄葉鑑賞を兼ねてワイナリー訪問ツアーいかがでしょうか？お問合せお待ちしております。

2012年4月9日

3月17日、ロイヤル・イースター・ショー・ワイン・アウォード2012（Royal Easter Show Wine Awards 2012）の授賞式が行われ、トロフィー獲得ワインが発表されました。

ロイヤル・イースター・ショー・ワイン・アウォードは、ニュージーランドの3大ワイン品評会の一つに数えられ、また今年で59回目となるようにニュージーランド最古のワインコンペティションでもあります。

今年は、昨今の経済状況を反映してか昨年の1543より少ない1261のワインが出展され、111個の金賞ワイン、198個の銀賞ワイン、497個の銅賞ワインが先月発表されています。

金賞ワインの内訳はソーヴィニヨン・ブランが20、ピノ・ノワールが19といったように主要な品種が多くを占めていますが、16のシャルドネが金賞を獲得したように、シャルドネへの関心が再び高まっているのが特徴です。

そして、ニュージーランドでは比較的新しく、生産賞が少ない品種であるシラーが、13の金賞を獲得したように、シラーの品質が総じて高まってきていることが指摘されています。また、本ショーの歴史の中で初めて、スパークリングワインが金賞を獲得しています。

3月17日には、金賞を獲得したワインの中より、トロフィーを獲得した17のワインが発表されました。

セントラルオタゴのワイナリーで、受賞した主なワインは以下の通り。

その他の結果については

https://www.wineshow.co.nz/

2012年3月31日

2月25日シドニー･インターナショナル･ワイン･コンペティション2012年（Sydney International Wine Competition 2012）の受賞式が行われました。

当コンペティションは、オーストラリア最大級の国際ワインコンクールで今年が31回目となります。当コンペティションの目的の一つは、一般の消費者が日常の食事に合わせてワインを選ぶ際に、参考となる公平な情報を提供することです。最終審査では、実際にワインと食事と合わせながら評価が行われます。

登録ワインは受け付け順に2000に限定されています。その中の20%が予選の段階で選抜され、この400ワインが”Finalist(ファイナリスト）”となります。

本選では、白ワイン、赤ワインをそれぞれライトボディ、ミディアムボディ、フルボディと重み毎にわけ、その重みに合わせた食事とともに評価されます。.

その結果、ファイナリスト中トップ1/4（100ワイン）には、”ＴＯＰ　１ＯＯ（トップ１００）”が、次の1/4には、”Blue-Gold（ブルーゴールド）”が、さらに次の1/4には”Highly Commended（高推薦）”の賞が与えられます。残りの1/4も、”Finalist（ファイナリスト）”として評価されます。さらに24のワインにはトロフィーが与えられます。

セントラルオタゴからは14のピノ・ノワール、1つのリースリングが受賞しています。主なワインは以下の通り。

詳しくは
https://www.top100wines.com/

2012年2月29日